う蝕によって脱灰された部分にカルシウムやリンが再沈着すること。
これらは、脱灰によって遊離したものや、唾液に由来すると考えられ、エナメル質や象牙質、セメント質にもこの現象はみられます。
外傷や歯周病により動揺のある歯を、周囲のしっかりしている歯と歯冠どうしで連結することにより、歯の周りの組織の安静を図り、再生を促進するために行う処置です。接着剤(エナメルボンディング)やワイヤーなどを用います。時間をおいてしっかり歯が固定されれば、連結をはずします。
酸による歯の化学的溶解
酸の由来により2つに分類されます
◆外因性酸蝕症(体の外から来る酸が原因)
◆内因性酸蝕症(体内からの酸:胃酸)
歯冠、歯根とは、歯の頭と根っこのこと。普段見えているのが歯冠で、歯根は、歯肉(はぐきのこと)の下に隠れています。根の先のとがった部分を根尖(こんせん)といいます。歯根は、周囲の骨(歯槽骨)の中に植立しています。歯根と歯槽骨は、直にひっついているのではなく、歯根膜という弾力のある組織で結ばれています。歯冠と歯根の中央には、歯髄とよばれるいわゆる神経が入っています。
神経以外にも血管や象牙質を作る細胞も含まれています。
根管とは歯根部分の歯髄の入っている管のことです。
隣り合う歯が接触している点よりも下の部分。健康な歯では歯間乳頭によって埋まっています。
歯の歯肉に近い頸にあたる部分(黄色い部分)
歯垢に唾液中の無機物質が沈着した石灰化物。歯周病のおもな局所的原因となります。
歯磨きでは取り除けないので歯科医院で除去しなければなりません。
また、歯肉のラインより下の歯根に沈着した見えない部分の歯石は、専用の器具を使って特にきれいに取り除く必要があります。
歯がなくなり土手状に残った粘膜の高まり。その下の歯槽骨や顎の骨は徐々に吸収され低く、狭くなっていきます。
インプラント手術や審美歯科などにおいて、萎縮した歯槽堤に、自家骨や人工材料を填塞して歯槽堤の高さや幅を大きくする治療法。
歯が外傷により完全に抜け落ちてしまうことを脱落と呼びます。脱落歯は、すぐに適切な処置をすれば、歯そのものを助け、再び機能を回復させることができます。抜けた歯を元の骨の穴に戻す処置のことを歯牙再植術と呼びます。ほかの部位の歯を抜いて、歯を移し植え替える自家歯牙移植とは、少し似ていますが、別の処置です。
抜けた歯が再び生着するかどうかは歯根膜が元気かどうかにかかっています。
転んで歯が抜けた
①抜けた歯を探す
(※救われるかも知れないので必ず探そう!!歯がなければ再植はできません)
②見つかった歯を数秒間洗う
(※歯根膜が傷むので歯根に触れない。汚れていなければ洗わなくても良い。消毒液につけるのもダメ!!)
③保存液に入れて歯科医院へ!!(理想的には30分以内に)
(※歯根膜が乾いてしまうのでティッシュにくるむのはダメ!必ず保存液に入れて歯科医院へ)
歯髄が死んだり、歯髄を取った後の治療がうまくいかなかった場合に、根尖に膿の袋ができる場合があります。膿の袋があまりに大きい場合には抜歯になりますが、そうでない場合は、手術的に根尖を切断し膿の袋を摘出し、歯を残すことができます。外傷で歯根が折れた場合も同じ術式で折れた部分を取り出すことができます。
歯髄炎が進行し炎症が歯根膜まで波及した場合や、歯と歯肉の境目からの細菌感染による歯周病が深く進行した場合、また強い外力や咬合力によって起こる歯根膜の炎症。
歯と歯肉の境目にある病的な溝のことです。健康な歯肉の場合1~2mmの歯肉溝(しにくこう)とよばれる溝がありますが、歯周病が進行するとこの溝が段々深くなり細菌の住処になります。プローベという器具でその深さを測定することにより歯周病の進行度合いを診断します。
乳歯の歯式
永久歯の歯式
歯1本1本には、解剖学的な名称がつけられています。たとえば、左上中切歯、右下第1大臼歯などです。しかし、記載、呼称を簡略化するため、普通は歯の種類を表す記号で呼ぶことになっています。これが歯式です。永久歯では、中央の前歯を1とし、ふつう7までで、親知らずがあれば8までです。乳歯は、永久歯と区別するため、AからEまでです。実際は、図のように書き表します。これは患者さんを正面から見たところを想定していますので、横線より上には上の歯、縦線より右には左の歯となります。医学では左右は患者さん自身の左右を指します。
細菌や刺激の強い薬品、過度の温熱、重度の歯周病などによる歯髄の炎症。軽度の場合は歯髄を保護する薬剤の適応や充填処置により回復するが、抜髄しなければ痛みが抑えられない場合も多い。細菌のよる炎症の場合でも歯の中にある歯髄には抗生剤はほとんど効きません。
かぶせやブリッジの土台となる歯のことを支台歯と呼び、支台歯とするために歯を削ることを支台歯形成と言います。
硬い歯ブラシによる過度のブラッシング・歯ぎしり・歯の位置異常・強度の歯周炎
歯周ポケットの形成・歯石の沈着などによって歯ぐきが下がってしまう状態
歯面に付着した歯石や沈着物の除去を行うこと。
歯石自体が歯周疾患の原因になるとは言えないが、歯石が存在する事によって細菌の付着、増殖を促し、歯周疾患を発症、悪化させると考えられているため定期的に歯科医院で除去しましょう。
スケーリングを行う際、当院では主に超音波スケーラーを使用しています。
歯の表面につく着色汚れ。
ペリクル(歯の表面を被う唾液由来の糖タンパク質の被膜)に飲食物(茶、コーヒー、タバコのヤニ、カレー・トマトソースなど)の色素がしみ込んだもの。
歯髄が生理的営みを行っている歯を総称していう。(神経が生きている歯)
体の左右の真ん中の仮想の線のことで、歯の場合は上顎左右の1番の間と下顎左右の1番の間を結ぶ線になります。
外傷により位置がずれた歯や歯槽骨を、元の位置に力をかけてもどすこと。
順に舌の奥の方で咽に続く部分、舌の先、舌の中央部、左右の縁
下顎の歯列の内側を舌側、上顎では口蓋側とよびます。また上下顎とも歯列の外側は、前歯部では唇側、臼歯部では頬側とよびます。
前歯の一番先端のエッジの部分。
歯は大きく前後に分けると、前歯と奥歯(臼歯)になります。すべて正常に歯がそろっている場合、前歯は、上下左右とも真ん中から数え後ろへ3本までで、4本目以降は臼歯です。健康保険の規定上、前歯には白い冠が可能ですが、臼歯には使用できません。
不良肉芽や壊死(えし)組織などを、鋭匙(えいひ)とよばれる先端が小さな匙状の器具で掻き取ること。
食べ物を噛み切り、すりつぶすという咀嚼運動の主体をなす筋群。大きく2つに分けられ、口を閉じるときに働く筋群【閉口筋(へいこうきん)】と、口を開けるときに働く筋群【開口筋(かいこうきん)】があります。各々の筋は左右1対あります。
【閉口筋】 (咬筋(こうきん)、側頭筋(そくとうきん)、内側翼突筋(ないそくよくとつきん))
【開口筋】 (外側翼突筋(がいそくよくとつきん)、顎二(がくに)腹筋(ふくきん))
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