「頭痛」は、だれもが経験するポピュラーな病気です。頭痛の多くは、二日酔いや風邪ひきに伴う一過性のものですが、中にははっきりした原因がないのに、度々頭痛に悩まされる方のいわゆる「頭痛持ちの頭痛」があります。
これは、慢性頭痛という病気と考えられますが、日本の社会ではまだ頭痛が病気という認識が低いのが現状です。
しかし患者数は約3,000万人。日本人の4人に1人が慢性頭痛に悩んでいるというデータもあります。
また、頭痛にかかる医療費は総医療費約30兆円の1%で、その日常生活・社会・経済への影響は多大です。
最近、米国ではその慢性頭痛のなかで最も頻度の高い緊張型頭痛と片頭痛(旧字体では偏頭痛)にすばらしい効果を示すマウスピース;NTI-tss(Nociceptive Trigeminal Inhibition-tension suppression system/歯ぎしり防止装置補助具・米国特許)が発明され話題になっています。1998年に販売が開始され、今日までに世界で500万個が使用され ています。
当院では2006年に、NTI-tssによる頭痛治療を開始しましたが、ほぼ全例において頭痛の原因は歯ぎしりでした。簡便に歯ぎしりの有無を調べる検査法は現在開発中ですが、問診や口腔内を診せていただくことにより診断は可能です。患者さんの中には、ご自分は歯ぎしりなどないと思っておられる方、昔からの頭痛持ちとあきらめておられる方、また緊張型頭痛に片頭痛の処方をされておられた方などさまざまですが、患者さんの大半は女性です。男性は元々顎の骨や筋ががっちりしているので、歯ぎしりがあっても頭痛にはなりにくい反面、歯にダメージが発生するまで気づかれない場合があります。
現代はストレス社会です。ストレスが原因で起こる歯ぎしり、歯ぎしりが原因で起こる頭痛は現在急増しています。しかし残念なことに、日本ではまだ頭痛は病気としての認知度は高くありません。そのため頭痛くらいでは仕事が休めない方、鎮痛薬を常に携帯して頭痛をごまかしている方などよくお見受けします。
頭痛薬だけではコントロールできない、マウスピースの装着がなければ治らない頭痛があるのです。このNTI-tssは非常にシンプルかつ即効性の治療です。頭痛でお悩みの方はまずこちらのアンケートをご送信ください。
適切な治療を受けるために、ご自分の頭痛の種類を知っておきましょう。
さて、あなたの場合はどのタイプの頭痛だったでしょうか。
ここで紹介しますNTI-tssは、緊張型頭痛に非常に高い効果を示します。また片頭痛に関しても、FDA(米国食品医薬品局)によりその予防法として承認されています。血管性の頭痛である片頭痛が、なぜ筋緊張をコントロールするマウスピースを入れることによって抑制されるのかは、次のように考えられます。
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