NTI-tss(米国特許)装着時
当院でこのNTI-tssを使用した1号目の患者は、長く頭痛に悩んでいた、私自身です。20年くらい前 から、顎の痛みと頭痛に悩まされていました。自分で歯の型を取り、全部の上の歯を覆うマウスピース(スタビリゼーションスプリント)を作り、装着しておりましたが、顎の痛みは取れても頭痛にはあまり効果がありませんでした。
当初はこんな簡単な装置で頭痛が治るのかと思っておりましたが、その多大な効果に驚くばかりです。咬み合 わせが悪いから頭痛が起こるのではなく、咬みすぎが原因だったのです。咬合治療で多数の歯を削る必要もありません。歯ぎしりの強度を弱め、筋(主に側頭筋)の疲労を抑制することが、この装置の特徴なのです。
歯ぎしりによって起こる緊張型頭痛は、口を閉じる筋肉の一端がたまたま頭蓋骨についているので頭が痛いと感じるだけで、単に顎筋の筋肉痛と考えるとよいでしょう。
この種の頭痛を鎮痛剤の服用だけで一生抑えていくことは、決して体に良いわけではありません。この疾患は頭痛とはいえ、今後歯科で取り扱うべきものであると思います。
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