治療案内

自家歯牙移植

不要な歯を抜いて別の場所へ植える治療

歯を失った場合、通常は両隣りの歯を削りブリッジを装着します。もしくは、欠損が多数歯におよぶ場合は取り外し可能な義歯にします。また最近はチタン製の人工歯根を顎骨に埋め込むインプラント治療も一般的に行われるようになってきました。

しかしそれらの治療はすべて失った歯を人工物で補おうという治療です。再生医療により元あった歯と同じ歯を蘇らせるのが理想ですが、まだそこまで歯科医学は進んでいません。一方、自家歯牙移植という、失った歯の部位にご自分の不要な歯(多くは不要な親知らず)を移植する治療があります。我が国では1990年代に盛んに行われた治療ですが、その後インプラント治療が非常に発達したため、その症例は減りつつあります。しかし生着した移植歯は、歯根膜の神経が再生し咬みごこちも復活するため天然の歯と全く変わりません。最近の研究結果から当院ではおおむね40歳位までの患者さんについて、条件が整っていれば手術を行っています。当院の治療成績では80%以上が成功しています。残りの20%は生着しなかったケースです。

補綴の方法

自家歯牙移植のイメージ図

※補綴とは…金冠、ブリッジ、義歯などで失った歯を補う治療のこと。

治療の流れ

  1. 診査と治療計画

    レントゲンや研究用模型上で計画を立てます。

  2. 保存できない歯の抜歯

    移植床の準備
    抜歯した部位の良好な治癒を確認します。期間をあけ過ぎると周囲の骨が吸収してしまいます。

  3. 2週間~1ヶ月の治癒期間
    移植歯の抜歯と移植、隣在歯と固定

    過去に歯を抜いてある場合は、この治療から始めます。

  4. 3週間後
    根っ子の治療

    多くの場合、移植歯は抜歯の時、神経が死ぬので根っ子の治療が必要です。

  5. 2~3ヶ月後
    固定除去

    動揺がなければ成功です。

  6. 補綴

    金冠を装着します。

長所と短所

  • 長所
    • 自分の歯であるため噛み心地がよい。
    • 他の歯に余分な負担をかけない。
  • 短所
    • サイズの合う不要な歯がなければできない。
    • 手術が必要。
    • 治療後の治癒期間が必要。(2~3ヶ月)

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