院長・スタッフのコラム

2018年1月号

「歯科 ウソ&ホント」シリーズ その80

Q:子供が転んで歯をぶつけたけど痛くないし、血も止まっているので歯医者に行かなくてもいいよね?
A:× 歯根や歯周組織、あごの骨、永久歯の芽といった見えない部分へのダメージはエックス線写真などを用いた専門家による検査が不可欠です。出血や痛みがない場合でも歯科医院を受診して検査を受けることをお勧めします。

お子さんが転んで歯をぶつけて「血がでている」「痛いと泣いている」という場合、保護者の方は迷いなく歯科を受診されると思いますが、そうではない場合「歯科医院に連れて行くほどのケガかな」と迷うこともあるようです。

ですが、実はこうしたケースこそ要注意です。血が出ていなくても歯の根っこ(歯根)や、歯の周りの組織(歯周組織)にダメージが及んでいることがありますし、しばらく時間が経ってから痛みが生じることもあります。痛くなくても数週間後に歯が黒っぽく変色してしまい驚かれるケースも多々あります。また歯が歯茎にめりこんでグラグラもしない場合のほうが、抜けてしまうより経過が悪くなることがあります。

また、お子さんが歯をぶつけて乳歯が抜けてしまったときに、「どうせ生え替わる乳歯だから歯科医院に行かなくてもいいかな」と考える親御さんもたまにいらっしゃるのですが、これは絶対にNGです。というのも、歯が抜けるほどのケガというのは相当な力が、歯と歯周組織にかかっています。そのため乳歯の奥で成長している永久歯の芽にダメージが及んでいることが多々あります。「乳歯が抜けた」というケガでは、そのあとに続く永久歯に数十%の確率で何らかの影響がでることが分かっているのです。

永久歯の芽である永久歯胚(しはい)は、お子さんの成長とともにだんだんと歯の形になっていきます。最初はゼリーのように柔らかく、徐々に硬くなっていくのですが、乳歯がまだ生えている時期の永久歯胚はチョークくらいの柔らかさです。ですから、ぶつけた乳歯が押し込まれて当たると簡単に変形してしまうのです。
歯根や歯周組織、あごの骨、永久歯胚といった見えない部分へのダメージはエックス線写真などを用いた専門家による検査が不可欠です。ですから、出血や痛みがない場合でも歯科医院を受診して検査を受けてもらえたらと思います。速やかに歯科医院を受診していただくとその分、治療がうまくいく可能性も高まります。小さい頃の乳歯のケガでも元気な永久歯に生え変わるまで定期的な検診をおすすめします。

次回のQは・・・・
「子供の歯の生えかわりが遅いけど、個人差のあるものだし、放っておいても大丈夫ですよね?」です。

<歯科衛生士 佐野 成美>

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今月の合言葉は「永久歯胚」です。

あけましておめでとうございます
本年も当コラムをお読みいただきありがとうございます。
引き続きご愛読賜りますようよろしくお願い申しあげます。

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