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歯周病9つのギモン

◆ Q&A一覧 ◆

1.こんなことに思い当たりませんか?

こんなことがあれば歯周病が疑われます。

  • グラグラする歯のイメージ

    歯がグラグラと動く感じがする。

  • 食べかすイメージ

    歯と歯の間に、よく食べ物がはさまる。

  • 口臭イメージ

    口臭があり、親しい人から口が臭いと言われたことがある。

  • しみるイメージ

    冷たい水を飲むと、むし歯でもないのに歯や歯ぐきがしみて痛い。

  • むずがゆいイメージ

    歯ぐきがむずがゆい感じがする。

  • ウミのイメージ

    歯ぐきからウミが出ることがある。

  • リンゴ・歯磨きイメージ

    歯を磨くときやリンゴを食べたとき、歯ぐきから出血することがある。

  • 歯の長さイメージ

    鏡で見ると、前よりも歯が長くなったように感じる。

  • 歯ぐきの腫れイメージ

    歯ぐきが赤くはれたり、痛むことがある。

  • 目覚めイメージ

    朝起きたとき、口が粘ついたり、妙な味がする。

2.歯周病はだれでもかかるの?

ほとんどの大人がかかっている病気です。

35歳~44歳の人ではおよそ81%、45歳~54歳では85%の人が歯周病にかかっています。つまり、ほとんどの大人が、程度の差はあっても歯周病にかかっているといっても過言ではありません。歯を失う原因の第1位はむし歯ですが、歯周病もむし歯の次に歯を失う大きな原因になっています。特に40歳あたりからは歯周病の比率が高くなっています。

3.「歯周病」とはどんな病気?

歯を支えている周りの組織に起こる病気で、生活習慣病の1つです。

歯や歯肉についたプラーク(口の中の細菌と細菌が産出した糖類とが混ざり合った、白くネバネバしたもの)によって、歯肉や骨などの歯の周りの組織に炎症や免疫反応がおこり、それらの組織が破壊される慢性の炎症性病変をいいます。

症状は歯肉の腫れ・発赤で(歯肉炎)、これを長期に放置していると歯を支えている骨がやせてきて、歯と歯肉の間にある隙間(歯周ポケット)が大きくなります。歯肉炎が進行すると歯周炎(いわゆる歯槽膿漏)になり、歯がグラグラする・膿がでる・咬めないなどの症状がでてきます。

歯肉炎と歯周炎を合わせて歯周病といいます。

4.歯周病が進行しているかどうかはどうしたらわかるの?

出血は歯周病の特徴。
歯周ポケットの深さで進行の度合いがわかります。

  • レントゲン写真

    レントゲン写真

    歯周病の進行度は、歯肉を見ただけでは判断できないので、まずレントゲン写真で歯槽骨の状態を確認します。

  • 歯周検査

    歯周検査の様子

    1本1本の歯について専用の器具(プローべ)で歯周ポケットの深さ・出血の有無・歯石のつき方および動揺度を調べます。出血は炎症の存在を示します。レントゲン写真だけでは把握できない骨の状態がわかります。

  • 口臭検査

    口臭検査機写真

    歯周病が進行すると、口臭が発生します。口臭検査をすることにより、お口全体の汚れ具合を知ることができます。

    口臭治療についてはこちら

5.歯周病はどんなふうに進行するの?

初期には自覚症状がなく、気づかない間に進行します。
痛みや腫れが出るとかなり病状は進んでいます。

  • 健康な歯肉
    健康な歯肉の写真

    健康な歯肉はピンク色で引き締まっており、スティップリング(みかんの皮の表面の、小さなくぼみのような状態)が見られます。歯は歯周組織(歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨)によってしっかり保持されています。

  • 歯肉炎
    歯肉炎の写真

    プラークや歯石が原因で歯肉に炎症が生じ、赤くなります。磨くと出血しやすいですが、痛みはあまりありません。この時期であれば治療は比較的簡単で、完全に元に戻ります。

  • 歯周炎
    歯周炎の写真

    歯肉の炎症が進行すると歯周ポケットができ、プラークや歯石が入り込みます。炎症が進行すると、歯を支えている骨が溶かされ始めます。時々歯肉が腫れたり、歯が浮いたように感じられます。さらに進行すると歯がグラグラし始め、歯根が露出した分歯が長くなったように見えます。

    歯肉全体が赤く腫れ、ポケットからは膿が出るようになり、口臭がひどくなります。ここまで進行すると長期間の治療が必要となり、歯を抜かなければならない場合もあります。

6.歯周病は口以外の病気と関係がありますか?

歯周病はさまざまな全身疾患のリスクになります。

全身図

歯や歯ぐきの健康は口の中だけではなく、全身と関係しています。口の中には何百種類という細菌が生息していますが、口から体の中に入り込むとさまざまな病気を引き起こすことが知られています。例えば心臓病・肺炎・糖尿病・早産などです。歯周病は歯周病菌のかたまりである歯垢(プラーク)や歯石による歯ぐきの炎症ですが、たかが口の病気とあなどってはいけません。

  • 心臓病
    歯周病が重症になると、歯周病菌による炎症から血栓(血の固まり)ができやすくなるため、動脈硬化を招き、心筋梗塞狭心症などを引き起こすことがあります。また心臓の内側にある心内膜の炎症を引き起こし、細菌性心内膜炎になる場合もあります。
  • 糖尿病
    糖尿病により歯周病が悪化するだけ でなく、糖尿病の方が歯周病に罹患すると、血糖コントロールが難しくなり、さらに糖尿病が悪化してしまう危険性があります。
  • 肺炎
    高齢者において誤嚥によって歯周病菌が肺に感染し、誤嚥性肺炎になることがあります。
  • 早産
    歯周病菌による口内の炎症が胎児の成長に影響し、早産を引き起こすことがあります。歯周病の妊婦は、歯周病でない妊婦と比べて、早産や未熟児を出産する確率が7倍にもなるといわれています。

7.喫煙は歯周病の原因?

直接の原因ではありませんが、歯周組織に悪影響を与えます。

喫煙すると、喫煙しない人よりプラークが歯石に変化しやすくなります。また、ニコチンには血管収縮作用があるので、歯肉への血流が悪くなり、低酸素状態を引き起こします。さらに免疫力の低下により、歯肉の発赤や腫脹などの炎症症状が現れにくく、自覚症状がないまま病状が進行してしまいます。

もちろん歯面への着色(ヤニ)や、歯肉へのメラニン色素の沈着により、見た目も悪くなり、口臭もきつくなります。

また、喫煙は歯肉を線維化するので歯肉は硬くなってしまいます。そのため治療をしても反応が悪く、なかなか歯肉が引き締まりません。

8.歯周病になってしまったら。治療は?

ブラッシングによるプラークコントロールなくして治癒はありえません。

  1. 歯周検査
  2. ブラッシング指導
    ブラッシング指導の写真

    歯周治療の基本はブラッシングです。歯科衛生士の指導により、きっちりした歯磨きの方法を身につけていただきます。歯ブラシの補助として、歯間ブラシやフロスなども使いましょう。

  3. 歯石除去(スケーリング、SRP)
    スケーリング機器の写真

    ブラッシングにより、ある程度歯ぐきの炎症が治まったら、機械的にプラークや歯石を除去します。痛みがあるときは、痛み止めの注射をして歯肉の上の歯石はもちろん、歯肉の中に入り込んでしまっている歯石もきれいに取ります。4~5回の来院が必要です。


    歯周外科
    歯周外科のイメージ写真

    歯周炎が進んでしまった歯は、ブラッシングや歯石除去だけでは治らないため、歯肉を切って外科的治療が必要になる場合もあります。


    咬み合せの調整

    動揺のある歯の削合や、固定を行います。歯ぎしりがあればマウスピースを装着します。

    抗生剤の使用

    直接、歯周ポケットに抗生剤を入れて殺菌します。

  4. 再検査

    治療が終了し、一定期間後どれくらいよくなったかをもう一度歯周検査で確認します。

  5. メインテナンス(定期健診)

9.歯周病のメインテナンス(定期健診)ってなに?

ご自分のブラッシングだけでは限界があります。
定期的な通院により、歯周組織の健康を維持することが大切で、それが最終のゴールです。

歯周治療が終了しても、治療後のプラークコントロールが悪ければ再発します。メインテナンスとは、症状がなくても定期的にご来院いただき、検査・レントゲン撮影・再度のブラッシング指導・歯石除去などを行う治療のことをいいます。歯周病は一度罹患すると、症状がおさまり治ったように見えても、まったく健康な元の状態に戻るということはほとんどない病気です。自覚症状がなくても、知らず知らずのうちに症状が悪化することがあります。また、きっちり歯磨きをしているつもりでも、磨きにくいところにプラークや歯石がたまると、体調の悪いとき・肩がこったとき・免疫力が落ちたときなどに急に歯ぐきが腫れたり歯がぐらつくなど、以前の状態より悪くなってしまい、手遅れになることもよく起こります。歯周病の治療では、残された歯をいかによい状態で維持していくかということがポイントになります。そのために、悪くならないよう、定期的にメインテナンスを行っていく必要があります。プラークコントロ ールの状態に合わせてメインテナンスの間隔を決めますが、通常は3ヶ月に1度です。

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